柏崎・長岡(旧柏崎県)発、 歴史・文化・人物史
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 マイクル・クライトン逝去のニュースが流れた。 66歳だったそうだ。 何かしら、ひとつの時代の終わりを感じる。

 マイクル・クライトンの小説との出会いは、さて何だったろうか。 大抵の作品は読んだつもりだが、それでも既に入手不能のため未だ読んでいない作品がある。 故人を偲んで、読んだ作品を上げてみよう。 ただし、作品リストを見て年代順に列挙する。

(1)"Case of Need"、1968
(2)"The Andromeda Strain"、1969、映画も見た
(3)"Five Patients"、1970
(4)"The Terminal Man"、1972
(5)"The Great Train Robbery"、1975、映画も見た ショーン・コネリーが主演?
(6)"Eaters of the Dead"、1976、映画では"The 13th Warrior"、これは何回も見た
(7)"Congo"、1980、映画も見た
(8)"Sphere"、1989、映画も見た
(9)"Travels"、1988
(10)上記翻訳『インナー・トラヴェルズ-旅、心の軌道』(上下)
(11)"Jurrassic Park"、1990、映画も見た
(12)上記翻訳『ジュラシック・パーク』(上下)
(13)"Rising Sun"、1992、映画も見た
(14)"Disclosure"、1993、映画も見た
(15)上記翻訳『ディスクロージャー』(上下)
(16)"The Lost World"、1995、映画も見た
(17)上記翻訳『ロスト・ワールド-ジュラシック・パーク2』(上下)
(18)"Airframe"、1996
(19)"Timeline"、1999、映画も見た
(20)"Prey"、2002
(21)"State of Fear"、2004
(22)"Next"、2007

 まあ、こんなところである。 マイクル・クライトンの作品は、平易で理解しやすい英語だが、それでいてテンポが速い。 読者を飽きさせないのだ。 それに科学的知識に裏打ちされた作品には予見性があり、仕事の上でも役立つ作品だった。 その背景には、ハーバード大学で民族学を専攻し、交換留学生で英国に渡ったとき、エジプトの調査に参加して、人間を知らなければ、結局、人間のことは解らないと、ハーバード大学医学部に再入学したクライトンの姿勢がある。 兎に角、何かしら共感を覚えたのである。

 例えば、最後の作品"NEXT"は、遺伝子工学を扱ったものだが、巻末に参考文献が挙げられているのもクライトンの特徴である。 その参考文献が役に立つのだ。 "Prey"の時は、個が集団になったとき、全く別な行動取るという「ワーム・アルゴリズム」について、調べたものだ。

 更にいえば、彼の作品には、エンターテイメント性がある。 飽きずに勉強する方法を提言しているかに見えるのである。 今後、こんな作家が出るのであろうか。

 それにしても残念である。 愛読書でもあり、英語の教材、否、師匠的存在でもあったのだから。 ご冥福を。

Best regards
梶谷恭巨 

 


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