柏崎・長岡(旧柏崎県)発、 歴史・文化・人物史
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謹賀新年

 今年も、易を立ててみた。 結果、震(下)巽(上)、益(風雷益)の卦が出た。

 益は、往くところあるに利(ヨ)ろし。 大川を渉るに利ろし。
 彖(タン)に曰く、益は、上を損して下を益す。 民説(ヨロコ)ぶこと彊(カギ)りなし。 上より下に下る、その道大いに光(アキラ)かなり。 往くところあるに利ろしとは、中正にして慶びあるなり。 大川を渉るに利ろしとは、木道すなわち行なわるるなり。 益は動きて巽(シタガ)い、日に進むこと彊(カギ)りなし。 天は施し地は生じ、その益すること方なし。 およそ益の道は、時と偕(トモ)に行なわる。

 象に曰く、風雷は益なり。 君子もって善を見ればすなわち遷(ウツ)り、過ちあればすなわち改む。
 益は益すの意。 上卦初爻(コウ)の陽を損して陰とし、下卦初爻の陰に益して陽とする象であり、人事をもって言えば、上、君を損して下の民を益する象。 下厚ければ上もまた安らか、故に行って事をなすによろしく、大川を渉るがごとき大事を行うにもよろしい。

 [彖伝]益は、上を損して下を益することであり、このようにすれば民のよろこびもかぎりない。 上より下に下るのであるから、その道は大いに光明である。 往くところあるに利ろしきというのは、二と五が中正だから慶びが生ずるのである。 大川を渉るに利ろしというのは、木道(ボクドウ、巽は木、震は動く、木が動くとは、舟をしたてて川を渉る象)が行われるからである。 益とは動いて(震)巽(シタガ、巽)い日ごとにかぎりなく前進することである。 天は施し地は生ずるという働きによって、万物を増益することは際限がない。 すべて物を益す道は、その然るべき時機に応じて行われるものである。

 [象伝]風(巽)と雷(震)のあるのが益である。 風雷相い助け相い益することの卦象にのっとって、君子は善を見れば遷ってこれに従い、過ちがあればこれを改める。

*以上、岩波文庫、易経(下)より。

 一昨年が革「澤火革」、簡単に言えば盛りを過ぎて変革の時、昨年が賁(ヒ)「山火賁」で、地道にてくてくと歩くという意味合いがあり、先ずもって、当を得た卦であったといえる。 毎年、卦を立てるのは、湯浅の祖父以来の伝統だが、祖父の没後、話しは聞いていたが、中断していた。 自分は、高校時代から、その話を聞き、何時しか毎年の恒例として易断を行うようになった。 メルマガ『柏崎通信』に恒例として掲載し始めたのは、2、3年前かと思うが、先人の経験と智慧、疎かには出来ないと、先の卦を振り返って思うのである。

 ただ、これも解釈の問題である。 故に、特にコメントは書かないが、皆さんの指針となれば幸いである。

Best regards
梶谷恭巨


コメント
大川の歴史についての件です。
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【2010/02/17 16:45】 NAME[大川市役所生涯学習課] WEBLINK[] EDIT[]


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