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柏崎・長岡(旧柏崎県)発、 歴史・文化・人物史
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 本来は、「余話」として書いたのだが、ブログでは22号として。

 「瓢宅」について、面白い記載を見つけた。明治
45年(1912)刊『商工名鑑』(名古屋商工社)の刈羽郡柏崎の欄に何軒かの高校が掲載されている。この中に「瓢宅」がある。それによると、この「瓢宅」は、和洋小間物商とあり、住所は「長」、電話「六八番」とある。また、主人の名前として、「高桑平八」とあった。

 

 又「岩戸屋」だが、今まで駅前にあったのが本館と思っていたが、意外に手広く、明治35年の『越後の婦人』の広告には、柏崎停車場前「岩戸屋支店」柏崎中央「岩戸屋本店」、更に、明治45年の『商工名鑑』(明治45年、名古屋商工社刊)によれば、住所が「枇杷島村字塩込」とある。地図を調べて見ると、驚いたのは、枇杷島は、現在の枇杷島小学校辺りのみかと思っていたら、鵜川の西岸に飛び地として、今の剣野辺りも、これも驚いたのだが、下方の村社である若宮神社も枇杷島に含まれているのだ。そこで、「塩込」を探したところ、字として「塩込」があるのは、現在の駅前一丁目字塩込と幸字塩込の二ヵ所がある。

 この塩込の「岩戸屋」が本館で、駅前の現在のグリーンホテルの所が別館だったようだ。また、大正三年の『商工名鑑』新潟の部(名古屋商工社刊)によると、東京神田区平永五番地にも進出していたようだ。今のところ、それ以降の史料がないが、もしかすると、関東大震災(大正12)で、東京の旅館は撤退したのかもしれない。

 尚、当時(明治45年)の岩戸屋主人は、中野平右衛門と云う。

 

 今日は、一日、史料探しをしていた。そこで判ったことは、柏崎と云うが、現在とは全く異なる様相であったという事だろう。何しろ、近代デジタルライブラリーで、「新潟県」と「刈羽郡」の検索結果は、78件に及ぶのである。因みに、これを「新潟県」のみで検索すると、1000件を越えるのである。勿論、キーワードにもよるのだが、時として思わぬところに、今まで探していたのに見つからなかった文献が見つかることがある。例えば、今回収穫だったのは、『館林郷土叢書』だ。以前は、館林市立図書館などに問い合わせをしていたのだが、第一輯を除き第六輯迄、ダウンロードする事が可能なのだ。その第二輯に「生田萬」が纏められている。以前、館林市立図書館で、「生田萬」に関しては、館林に残る全資料が、ここに集められていると聞いていたので、まあ大収穫であった訳だ。

 

 その外にも、時代毎の比較検討をすると、意外な事実に出くわす。例えば、巻の出身である江戸後期の大書道家・幕末の三筆と云われた「巻菱湖」が愛用した筆を作っていたのが、柏崎枇杷島の筆屋「宝雅堂」なのだ。広告文(『越後の婦人』)によると、「宝雅堂は享和三年の創業にて明治三十五年を以て満一百年記念筆を製造発売せり」とある。筆は、「文人墨客」と云われるほど文人には不可欠な道具である。菱湖流の名が残るほど、あるいは逸話の多い巻菱湖が愛用したという事実は、意外な背景を予感する。

 

 いずれにしても、柏崎の時代に伴う歴史は、今の柏崎人が知らぬ底の深い広がりを持つものと感じるのである。それにしても、先に揚げた館林の様に、柏崎も、歴史叢書くらい編纂できるのではないだろうか。館林市の人口は、およそ8万人弱、歴史・観光資源は、館林以上のものがある。傍目から見ても、何処か納得のいかないものがある。

 

 余談だが、館林藩は越後との関係も深く、詳しくは調べていないが、越後杜氏の発祥にも関わりがあると聞いている。また余談だが、我が女房殿の父上は、長年、館林の分福酒造で杜氏を務めた。因みに、「分福」は、茂林寺の「分福茶釜」に由来する。

 

Best regards

梶谷恭巨

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