柏崎・長岡(旧柏崎県)発、 歴史・文化・人物史
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 面白いデータがある。 ブログを実名で書くか、あるいは匿名で書くかというデータ
だ。 実は少々驚いている。 日本のブログの実名率は5%、米国の実名率は55%なの
だ。 また、世界で最もブロードバンドが普及しているといわれる韓国では、ブログを匿
名で書くことは、ほとんど無いと言うのである。 さて、この事実をどう考えればよいだ
ろう。

 どうして日本の実名率が圧倒的に低いのだろうか。 倫理的感覚の相違か? ところ
が、同じ儒教の影響のある韓国の場合、ほとんどが実名だと言うのだから、儒教的倫理が
背景にあるとは考えられない。 韓国のIT研究者は、韓国人は、昔から近所付き合いが特
別だと云う。 例に挙げたんは、隣のスプーンの数まで知っているのが韓国の近所付き合
いだと云う。 兎に角、隣のことを知ることが韓国という社会の一種の安全弁なのだそう
だ。 これには、歴史的背景がある。 戦前戦後、あるいはそれ以前、分裂や侵略、ある
いは民族の移動など、歴史的要因が「他者を排除する→一族や近所を知っていなければな
らない」という構図を生んだのではないかと考えられることだが、それがネットワーク社
会にまで拡大するものだろうかという疑問もある。

 それでは、意外に思った米国の場合は、どうか。 研究者によれば、米国のブロッガー
には、ブログを書く事自体に、他人にメッセージを書いているという意識がないのだと言
うのだ。 言い換えれば、家族や友人にブログを書いているという感覚なのだそうだ。 
「え!、ホント」と思うのだが。

 実は、このテーマ、NHKの『英語で、しゃべらナイト』で知った話しだ。 スタジオと
日本・中国・韓国・米国・英国でチャットを行い、上手く友人を作ることが出来るどうか
を実験していたのだ。 勿論、もっとも下手なのが日本人だ。 「シャイ」ということだ
けでは済まされそうにない。 単純に文化の違いというのでもなさそうだ。 そこで、話
題になるのが、急速に普及する「ブログ」である。 その「ブログ」に対する考え方が、
先に書いたデータや研究者の論評があった訳だ。 もし見た方がいれば、「少し違うので
はないか」と言われるかも知れない。 左様、実は途中から見たので、意識に残ったの
が、データと2・3の研究者の話だけだったのである。 その点は、御容赦を。

 さて、日本におけるブログの匿名性の問題、広く考えれば、現在問題になっているネッ
トワーク社会の匿名性にも通じる。 しかし、このデータを知るまでは、ネットワーク社
会全体の問題と短絡に考えていた。 その例が迷惑メールだ。 最近では国際的だ。 私
のところには、この所、海外の迷惑メールが急速に増えている。 但し、内容は少々異な
る。 日本では「出逢い系」だが、海外からの迷惑メールは、差出人は女性だが、内容は
低利の融資や投資の話しなのだ。 英文ばかりか仏文のメールもある。 フランスは要注
意だ。 以前、記憶にない請求がフランスから来たことがある。 クレジットカード
(JCB)に確認したところ、一応、問題は解決したが、その時の担当者の話で、フランス
からの不正請求が増えているとの事。 「有名ブランドの50%は旅行に来た日本人が、
残り50%は日本に輸出して日本人が買う」というジョークがあるそうだが、これも、そ
の表れか。 もっとも、アドレスから推測すると、どうも国内が発信地のようなのだが。

 どうも論旨がまとまらない。 転寝して風邪を引いたようなのだ。 まあ、それは措く
として、匿名性の問題、改めて考える必要がある。 当初、海外からの影響かと考えてい
たのだが、どうも日本の文化に原因がありそうだ。 先日、友人にパチンコ文化論(大し
た説ではないのだが)について話した。 昨年まで、遊び(ギャンブル)と文化について
調べていたのだ。 パチンコの歴史を調べると、実に面白いことがわかる。 よく景気と
の関係が論議されるが、そのことではない。 パチンコの遊戯者層の変化なのだ。 例え
ば、25歳以下の人口が25%を越えると戦争が起き易い、といった経験則に似ている。
 パチンコには、4つの黄金期がある。 その時、その誘引になっているのが、遊戯者層
のトリガー年齢や男女の遊戯状況なのだ。 簡単にいうと、現在のパチスロへのシフトに
着目しているのだ。

 一見何の関係も無いように思われるのだが、パチンコでは一種のコミュニティが形成さ
れる。 しかし、パチスロには、それが無いように思えるのだ。 台と台の間の通路を
「川」という。 パチンコの場合、この川に、本来のパチンコとは無関係な人の移動が生
れる。 高齢の常連が多い為か、この移動は、一種の社交の表れなのだ。 しかし、その
場限りのコミュニティだ。 ホールを出ると、多少の挨拶は交わしても、それだけのこと
だ。 そう、ホール内では、一流のパチンコ論を論じても、その場限りの交流なのだ。 
何かに似ていないだろうか。 匿名を前提にしたネットワーク・コミュニティを思い浮か
べるのだ。 これに着目した企業がある。 HANゲームというゲーム・交流サイトだ。 
ヴァーチャル・ホールがある。 そこでは、パチンコとともにチャットが出来る。 一昨
年、瞬間アクセス数が4000を越えたという。

 ブログから話しが飛躍したが、ホームページと併せると1600万が存在する社会、実
名性が5%の日本で、文化の大変動が生れているのではないだろうか。 その影響の波紋
が、「遊び」に及んでいる。 鼻が詰まり、頭痛がする。 まとまりの無いことを書いて
しまったが、冒頭に書いた、実名性のデータ、多くのことを考えさせるデータだ。 ま
あ、報告ということで御容赦を。 

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歴史研究、読書
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